不動産投資には、
「不動産に直接的に投資する(不動産を直接保有する)」
という投資手法と、
「不動産に間接的に投資する(不動産を直接保有しない)」
という投資手法があります。
不動産投資は、その他にも様々な区分があるのですが、今日は、この不動産投資の「直接投資」と「間接投資」の違いについて、ご紹介させて頂きます。
まず、「不動産に直接的に投資する(不動産を直接保有する)」という投資手法は非常にシンプルです。
皆様が、自分が住む家を購入されるのと同じように、投資用の不動産を購入するだけだからです。
もちろん、投資用ですので、原則、買った不動産は誰かに利用してもらい、それによって収入を得る事になります(誰にも貸さずに保有して、将来、高く売って利益を得る、という投資手法もあります)。
この場合、投資する事によって、投資先の物件に対して得られる権利は、通常の不動産を購入した場合と基本的には同じです(ただし、自分自身で不動産を利用する場合と比べると、貸した相手側の権利もありますので、その分、権利は制約される事にはなります)。
これに対して、「不動産に間接的に投資する(不動産を直接保有しない)」という投資手法について理解する事は簡単ではありません。
まず、基本的には、何らかの投資先を経由して不動産に投資する事になる訳ですが、その仕組みに様々なバリエーションがあり、その違いにより、特徴なども様々だからです。
間接的な不動産投資において、もっとも有名な投資手法は、不動産投資用の投資信託(ファンド)への投資だと思いますが、その他にも、様々な方法(不動産に関する運用を行う為のお金を投資家から集め、投資する手法)があるのです。
そして、間接的な不動産投資において投資家の側が得られる権利は、直接投資の場合と比べて、極めて限定的なものとなる事が多い事には注意が必要です。
間接的な不動産投資の場合、運用について直接的に関われる事はほとんどなく、また、投資収益についても、実際の不動産から得られる収益が、そのまま投資家に還元される訳ではないケースがほとんどです。
この為、間接的な不動産投資をした方からは、「投資した後に、思っていたような運用ができない(売りたい時に売れない、など)」や「運用先としては利益が出ているはずなのに、実際には(投資家の立場としては)損失が出てしまった」といった相談を頂く事もあります。
間接投資には、「比較的、小口(少ない金額)から投資ができる」といったメリットもありますし、「不動産投資をするのであれば、まず、間接投資から(直接、不動産を購入するのではなく、不動産を組み込んだ何らかの投資用商品を購入する所から)にした方が良い」という意見もあるようですが、上記の通り、間接投資には、間接投資なりの難しさがあります。
ですから、間接的に不動産に投資する場合には、「間接投資には、直接投資以上に難しい面もある」という事を認識して頂き、検討されている投資案件の特徴を良く理解された上で行うようにして下さい。
よろしければ、投資前に当センターで相談される事もお勧めさせて頂きます。